なかなかやんのきまぐれブログ

世の中は面白いことでいっぱいだ

君の膵臓をたべたい 住野よる 双葉文庫

投稿日:

映画にもなったので、知ってる方も多いでしょう。奇妙な境遇の高校生の「君」と、どこにでもいる高校生の「僕」の物語。周りに対して斜に構えている「僕」に、なんとなく自分を重ねてしまいました。「僕」が日常から読書に逃げ込んでいたのに対して、僕は数学の問題集に逃げ込んでいたのが違いますが。

周りを遮断することで、自己を成立させることができると信じている「僕」は、ある時「君」に出会ってしまいます。ずけずけと「僕」の中に踏み込んでくる「君」に対して、「僕」は違和感や畏怖を感じますが、「君」はそんなことはお構いなし。秘密を共有した二人は、その秘密を軸にお互いを溶け合わせていきます。

無垢で幸せな物語です。遠い記憶を手繰り寄せて、その暖かい記憶に浸る。何にでもなれるからこそ、その時点では何者でもない高校生の頃を、優しく思い出させてくれる本です。

私は、原作、実写版、アニメ版だと、原作が一番面白かったですね。

【中古】 君の膵臓をたべたい 双葉文庫/住野よる(著者) 【中古】afb

価格:200円
(2020/7/5 15:31時点)
感想(0件)

 

君の膵臓をたべたい DVD 通常版 [DVD]

価格:3,252円
(2020/7/5 15:33時点)
感想(1件)

劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」(通常版) [DVD]

価格:2,951円
(2020/7/5 15:34時点)
感想(0件)

-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

その可能性はすでに考えた 井上真偽 講談社文庫

これは斬新だ。論理ミステリーとでも言えば良いのか。 事件は十数年前に起こった。舞台は四方を崖に囲まれた山間の新興宗教団体の村。そこで、集団殺人事件が起こる。事件はカルト団体の自害的終焉と処理される。そ …

流星ワゴン 重松清 講談社文庫

父と息子の物語。嫁は友人に、「これ、ほっこりしていいよ」と勧められたらしいが、すでに父親を亡くしている私にとっては、切実だったり無念だったりで、ほっこりどころではなかった。 父親と息子という距離感は微 …

舟を編む 三浦しをん 光文社文庫

最近は、あんまり一人の作者を読み込むことはしないんだけど、三浦しをんは三冊目。ハズレがないなあ、この人。 本屋大賞も取ってるし、映画化もされてるから、面白さは保証されてるようなもんなんだけど、やっぱり …

ロケット・ササキ: ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正 大西 康之 新潮文庫

軽く読めるものをと買った。一気読み。立志評伝は面白いねえ。 佐々木正はシャープの技術者。熾烈な電卓競争の中で、LSIや液晶を開発。弱小電機メーカーのシャープ(当時は早川電機)を大メーカーに育てあげた。 …

チルドレン 伊坂幸太郎 講談社文庫

ほとんど同じ登場人物による五編の連作短編集。 テンポの良い会話文ですいすいと読めるが、中身はしっかりとしたミステリー。私立探偵が登場するわけでもなく、殺人事件も起こらないが、日常の違和感を盲目の人物永 …

ブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村←良かったらクリックしてください

ブログランキング


人気ブログランキング←良かったらクリックしてください

アマゾン検索