主たる登場人物は三人。それぞれの視点で物語は進む。死んでいる人、生きている人、生きているように死んでいる人、死んでいるように生きている人、そんな人達の物語。
相変わらず、会話文が上手い。チャンドラーと北方謙三を混ぜて、若干の村上春樹をふりかけたような会話文は、その全てが伏線のようにも見える。
ミステリーのようでもあり、ハードボイルドのようでもあり、家族小説のようでもあり、純文学のようでもある。伊坂幸太郎としか言いようがない。
わりと人が死んでいくので、死ぬ小説が好きじゃない人にはキツイかもしれない。でも、凄惨ではなく爽やかなのは、やはり伊坂幸太郎の力量なんだろうなあ。
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