なかなかやんのきまぐれブログ

世の中は面白いことでいっぱいだ

「 本 」 一覧

家族トランプ 明野照葉 実業之日本社文庫

2020/08/31   -

主人公風見窓子は33歳のOL。独身で実家通い。父母から早く結婚しろと急かされるのを鬱陶しく思っている。友人としての異性はいるが、結婚は考えていない。さりとて、仕事もそこそこで、仕事に生きるつもりもない …

こころのつづき 森浩美 角川文庫

2020/08/31   -

いろいろな家族の形を描いた短編集。 作中の会話文がすごい。本当の家族でなければ出てこないんじゃないかと思われる深みが感じられる。ちょっとした仕掛けがあるものの、そんな仕掛けよりも作者が家族というものに …

ZOO 1 乙一 集英社文庫

2020/08/28   -

この人、知らなかったんだけど、失礼ながら、思ったより面白かった。 奥さんといっしょに本屋に行ったら、2020年夏の集英社文庫の「一冊買うと猫柄のブックバンドがもらえるナツイチキャンペーン」をやってて、 …

何もかも憂鬱な夜に 中村文則 集英社文庫

2020/08/26   -

中村文則は面白い。面白いけど、手強い。一行を三回くらい読み返したりする。一回読み返して考えて、二回読み返して理解して、三回読み返して味わう。これが中村文則の読み方だ。 刑務官の主人公は、夫婦を殺害した …

小さいおうち 中島京子 文春文庫

2020/08/21   -

タキおばあちゃんが、昭和初期に女中奉公に出てから終戦をむかえるまでを回想する形で物語は進む。東京郊外のモダンな一軒家の平井家には、真面目な旦那様、美しく若い奥様、一人息子のぼっちゃんが住んでいる。タキ …

公開処刑人 森のくまさん 堀内公太郎 宝島社文庫

2020/08/21   -

宝島社の「このミス」関係の一冊。ポストモダンというかサブカル風というか、ポップなタイトルで手にした。 クリスティーの「そして誰もいなくなった」をはじめ、ミステリーと童謡や童話の親和性は高い。そのへんは …

ALONE TOGETHER(アローン トゥギャザー) 本多孝好 角川文庫

2020/08/21   -

カバーに書いてあるのでネタバレでないのがありがたい。主人公は他人の波長にシンクロする能力を持っているが、同時にそれは人を傷つける呪いでもある。心とは?人とは?そして、特殊な能力を持つ主人公は人として生 …

クライマーズ・ハイ 横山秀夫 文春文庫

2020/08/21   -

1985年に実際に起こった日航機墜落事故を背景に、全権デスクに任命された地元紙の記者悠木和雅と、そのまわりの記者たちや家族などの激しく揺れ動くドラマを硬質な筆致で描く。 優れた企業小説であり家族小説。 …

妻の超然 絲山秋子 新潮文庫

2020/08/20   -

あらすじを記すような作品ではないだろう。 タイトルからして、壮年期の夫婦を襲う決別の危機、そして邂逅、みたいな話を想像して買った。いやー、とんでもなかった。不勉強で、作者が芥川賞を受賞していることも知 …

史上最強の内閣 室積光 小学舘文庫

2020/08/20   -

北朝鮮が、核を搭載しているとされる弾道ミサイルを日本に向けて発射する準備をしているという非常事態の中、現内閣は打つ手なしと退陣してしまう。その替わりに、国家の有事の時のために秘密裏に京都に隠れていた「 …

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